「AI時代の人間の尊厳」をテーマに、伊藤塾長とユヴァル・ノア・ハラリ氏が対談
2025年3月16日、慶應義塾大学三田キャンパスにて、歴史学者であり『サピエンス全史』の著者であるユヴァル・ノア・ハラリ氏を迎え、「AI時代の人間の尊厳〜新たな『NEXUS』を展望する〜」と題した特別対談が開催されました。本イベントは、慶應義塾大学X Dignityセンターと河出書房新社が共催し、司会はX Dignityセンター共同代表の山本龍彦教授が務めました。会場には、慶應義塾の一貫教育校の生徒や大学生、教職員など約200名が集まり、熱気あふれる議論が繰り広げられました。
ハラリ氏と伊藤塾長の対談では、最新刊『NEXUS 情報の人類史』やこれまでの著書の内容にも触れながら、AIが社会のあらゆる分野に浸透し、情報の流通が加速度的に変化する現代において、人間の尊厳をどのように守り、発展させていくべきかが議論されました。
対談に続く学生との質疑応答では、「ナラティブの分断」「AIと戦争」「反科学主義の流れ」「AIと娯楽」など、多岐にわたるテーマについて活発な質問が寄せられました。ハラリ氏は一つひとつの質問に丁寧に答えながら、「技術の進化そのものではなく、それをどう活用し、どのような価値観をもって社会を構築するかが重要である」と強調しました。
本イベントは、学生を含む参加者にとって、AI時代における人間の尊厳について深く考える貴重な機会となりました。慶應義塾大学X Dignityセンターでは、今後も人間の尊厳に関する研究と対話を推進し、学際的な議論の場を提供していきます。
なお、本イベントの内容は後日、こちらにニュース欄に掲載予定です。
(撮影 岸 剛史)